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【溶接資格】鉄骨鍛冶の登竜門「SA-2F」とは?NC旋盤上がりの未経験が、初めての半自動溶接試験に挑んで感じた壁

kakasuke

こんにちは、カカ助です。

鉄骨鍛冶の現場に入って数ヶ月、親方からついにこう言われました。
「そろそろ、SA-2F(エスエー・ニーエフ)受けてこい」

現場仕事において「資格」は自分の身と給料を守る最強の武器です。
特にこの「SA-2F」は、半自動溶接を扱う職人にとって、絶対に避けては通れない一番最初の関門(登竜門)です。

今回は、NC旋盤上がりで溶接未経験だった私が、初めてのJIS溶接試験「SA-2F」に向けて練習した日々や、現場の溶接と「試験の溶接」の決定的な違いについてお話しします。

1. そもそも「SA-2F」って何の暗号?

溶接をやっていない人からすると「なんだその記号?」って感じですよね。
これはJIS(日本産業規格)が定めている溶接の資格の名称で、それぞれ以下のような意味があります。

  • S(Semi-auto): 半自動溶接のこと(炭酸ガスアーク溶接など)
  • A: 裏当て金あり(鉄板の裏に当て板をする、一番基本的なやり方)
  • 2: 中板(厚さ9mm程度の鉄板を使う)
  • F(Flat): 下向姿勢(床や作業台の上に置いて、上から下へ見下ろして溶接する)

つまり、「厚さ9mmの鉄板を、机の上に置いて、裏当て金を付けて半自動でくっつける」という、溶接の基本中の基本のテストです。
現場ではもっと複雑な姿勢(縦や横)で溶接しますが、この「下向(F)」が綺麗にできなければ、他は絶対にできません。

2. 「現場の溶接」と「試験の溶接」は別物

私は現場で毎日グラインダーをかけたり、仮付け(点付け)をさせてもらっていたので、「下向なら簡単でしょ!」と少し舐めていました。

しかし、いざ試験用のテストピース(鉄板)を前に練習を始めると、絶望しました。
試験では「外観の美しさ」と「内部の欠陥のなさ」が極限まで求められるからです。

現場なら、少しビード(溶接の跡)が曲がってもグラインダーで削って誤魔化せる場合があります。しかし試験では、溶接した鉄板を専用の機械で「Uの字にへし折る(曲げ試験)」のです。

もし溶接の中に空気が入っていたり(ブローホール)、不純物が巻き込まれていたり(スラグ巻き込み)すると、曲げた瞬間に「パキッ!」と割れて一発不合格になります。
NC旋盤の「0.01mmの寸法」とは違う、「鉄の内部と対話する」ような感覚に、最初は本当に苦戦しました。

3. NC旋盤上がりの私が意識した「3つのコツ」

手先が器用な方だと思っていた私ですが、SA-2Fの練習で以下の3つを徹底的に叩き込まれました。

① トーチの角度とスピードを「機械化」する
NC旋盤はプログラム通りに一定のスピードで動きます。溶接試験では、自分の腕をNC旋盤のよう一定に動かす必要があります。緊張でスピードが速くなると溶け込みが浅くなり、遅すぎると鉄が溶け落ちます。

② 溶融池(プール)を絶対に見失わない
火花や煙で前が見えなくなりますが、鉄がドロドロに溶けている赤い池(溶融池)の先端を常に見続けること。これができないと、まっすぐ進めません。ここで、自腹で買った『自動遮光面』がめちゃくちゃ役に立ちました。

③ 層間の掃除(ワイヤーブラシとチッピング)
SA-2Fは9mmの鉄板なので、1回では埋まりません。2〜3回重ねて溶接するのですが、1回目が終わった後の「掃除」をサボると、ゴミが混ざって曲げ試験で割れます。ここでも、日々の「グラインダー係」の経験が活きました。

まとめ:合格証は「本物の職人」への第一歩

試験当日は、他の会社の職人たちもズラッと並ぶ独特の緊張感の中で溶接を行います。
手が震えそうになりましたが、練習で何度も火花を浴びた感覚を信じてトーチを握りました。

後日、会社に「合格(適格性証明書)」が届いた時、NC旋盤の資格を取った時とは違う、「自分の腕一つで鉄を繋ぎ合わせた」という強烈な達成感がありました。

これからSA-2Fを受ける方、最初は割れてしまって心が折れるかもしれません。
でも、プールの動きが見えるようになる瞬間が必ず来ます。焦らず、自分の腕を「機械」のようにコントロールして、一発合格を目指しましょう!だもんで、頑張ってください!

ABOUT ME
カカ助
カカ助
駆け出しブロガー
NC旋盤9年→鉄骨鍛冶へ。現場で“ただの作業者”で終わらないための思考法「WORK Logic」を発信しています。段取り・補正・初品・安全・道具選びを、明日から使える形でまとめます。
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