【結論】NC旋盤9年を辞めて鉄骨鍛冶になった私の「最終評価」。良かったこと・悪かったこと全て話します
こんにちは、カカ助です。
私が安定した「NC旋盤(冷暖房完備の工場)」を辞めて、未経験で「鉄骨鍛冶(夏は灼熱の現場)」の世界に飛び込んでから、早くも1年が経とうとしています。
転職当時のドタバタから少し落ち着いた今、冷静に振り返って「この転職は正解だったのか?」を自己採点してみたいと思います。
これから製造業での転職を考えている方へ。
これは、一切の綺麗事抜きのリアルな体験談です。
結論から言うと:「後悔はしていないが、楽園でもない」
もしタイムマシンで1年前に戻れたら、私はもう一度同じ選択をするか?
答えは「YES」です。
ただし、「現場仕事は最高だぞ!」と手放しで人に勧める気にはなれません。
失ったものも大きいからです。
私が感じた「光」と「影」を包み隠さずお話しします。
【メリット】転職して「良かった」こと3選
1. 「機械のオペレーター」から「職人」になれた充実感
NC旋盤時代、私はどこまで行っても「機械を動かす人」でした。
プログラムさえあれば、誰がボタンを押しても同じ製品ができる。そこに一抹の寂しさを感じていました。
しかし、鉄骨鍛冶は違います。
同じ図面を見ても、職人によって溶接のビード(波目)の美しさや、組み立てる手順が違います。
「これは俺が作った」
そう胸を張って言える巨大な鉄骨が組み上がった時の達成感は、何物にも代えがたいです。
「手に職がついている」という実感は、将来の不安を消してくれます。
2. 「太陽と共に生きる」健康的な生活リズム
以前の記事でも書きましたが、2交代制(夜勤あり)からの解放は大きいです。
毎日朝5時に起き、夕方には仕事を終えて、夜は家族と過ごして泥のように眠る。
この原始的とも言える生活リズムに戻ってから、原因不明の体のダルさが消え、メンタルも安定しました。
「人間らしい生活」を取り戻せたことは、給料以上の価値があります。
3. 将来の「稼ぎ」の天井が消えた
未経験スタートなので、一時的に年収は下がりました。
しかし、NC旋盤工として会社にぶら下がっていた頃に見えていた「給料の天井」は、もうありません。
技術を磨き、資格を増やし、ゆくゆくは独立する。
「自分の腕次第でいくらでも稼げる」という可能性の扉が開いたことは、30代からの人生において最大の希望です。
【デメリット】転職して「悪かった(キツかった)」こと3選
1. 夏の暑さは「地獄」そのもの
覚悟はしていましたが、想像を絶していました。
空調服がなければ、間違いなく初週で辞めていたでしょう。
40℃を超える工場内で、数千度の溶接アークに向き合う。
「涼しい部屋で快適に仕事がしたい」という人には、絶対に耐えられない環境です。
2. 常に隣り合わせの「大怪我・死亡リスク」
NC旋盤も巻き込まれ事故の危険はありますが、鉄骨工場はスケールが違います。
- 数トンの鉄骨がクレーンから落ちてきたら?
- 玉掛けのワイヤーが切れたら?
- 高所作業で足を踏み外したら?
「ミス=即死」につながる緊張感は、常に付きまといます。
このプレッシャーに耐えられない人は、精神を病んでしまうかもしれません。
3. 手と爪が一生汚い(笑)
これは地味ですが気になります。
鉄粉と油とススで、手洗いくらいでは汚れが落ちません。
爪の間は常に真っ黒。休日に出かける時、少し恥ずかしい思いをすることがあります。
(これが「職人の勲章」だと思えるようになるまで、少し時間がかかりました)
まとめ:あなたは「安定」と「挑戦」、どちらを選びますか?
- NC旋盤(前職): 快適で安定しているが、天井が見えている「守り」の仕事。
- 鉄骨鍛冶(現職): 過酷で危険だが、青天井の可能性を秘めた「攻め」の仕事。
私は、結婚を機に「守りに入る」のではなく、あえて「攻め」を選びました。
今のところ、その選択は間違っていなかったと思っています。
もし今、あなたが工場の快適な部屋で「このままでいいのかな…」とモヤモヤしているなら。
一度、火花散る現場の世界を覗いてみてください。
そこには、失いかけていた「熱い何か」があるかもしれませんよ。

